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全部買い替えるのは高すぎる。10月13日にWindows 10延命が倍、Office 2021は延長なし

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「全部Windows 11に買い替えた方が早いんじゃないか」——見積を開いて、口が止まる社長は少なくありません。法人向けのWindows 10延長(ESU)は、2026年10月13日に1年目が切れ、2年目は1台122米ドルへ倍増します。同じ日にOffice 2021のサポートも終わり、こちらに延長プログラムはありません。この記事では、全部更新でも全部延命でもなく、大分の中小企業が先に切る台と残す台の分け方を整理します。

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10月13日に同時に切れる、Windows 10の延命とOffice 2021

Windows 10本体のサポートは、すでに2025年10月14日で終了しています。いま会社のパソコンに更新が届いているなら、有償の拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)に乗っているか、まだ乗っていないかのどちらかです。Microsoftの案内では、法人向けESUの1年目は1台61米ドル、価格は翌年に倍、最長3年です。2年目から入る場合も、累積のため1年目分をさかのぼって払います。半年だけ買う、という買い方はありません。対象はWindows 10 バージョン22H2。含まれるのは緊急・重要のセキュリティ更新で、新機能も一般の技術サポートも付きません。

数字を円に直すと、為替で前後します。1ドル150円なら、1年目は約9,000円、2年目は約18,000円、後から入ると約27,000円です。30台を「あとで考えよう」と先送りすると、延命だけで80万円規模になります。3年フルで延命すると1台427米ドル。買い替えを先送りする保険料としては、安く見えません。

同じ2026年10月13日に、買い切りのOffice 2021のサポートも終わります。Microsoftのライフサイクル情報でも、Office 2021にWindows 10のような延長セキュリティ更新はありません。終了後もWordやExcelは動きます。ただし脆弱性の修正は止まり、クラウド連携は保証の外に出ます。家のパソコンで聞いた「個人向けは無償延長がある」話を社内に当てはめると、会社の端末は10月13日に更新が止まります。個人向けと法人向けは別物です。

大分の中小企業では、この二つが別件として動きがちです。パソコンは販売店、Officeは経理のカード、工場の検査端末は現場任せ。期限は同じなのに、台帳が三つに割れています。Win10問題そのものは以前の記事でも触れましたが、今日の焦点は「まだ焦るな」ではなく、35日後に値段が変わる延命と、延長のないOfficeをどう分けるかです。

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全部買い替えも全部延命も、使っていない台まで払うDXになる

見積が膨らむ会社には、共通の型があります。販売店に「古いパソコンを何とかして」と丸投げし、返ってきた一式見積が「全台をWindows 11の新しいパソコンに」になっている。最近は生成AIの宣伝が乗るので、「Copilotが使えるAI PC」までセットになりやすい。必要なのはセキュリティ更新が止まらないことなのに、目的が端末の入れ替えとAI機能の購入にすり替わります。使われていないAIツールの月額は別記事でも触れていますが、今日は使われていないパソコンとOfficeライセンスの側です。

比較すると、損の出方が違います。

項目:全部買い替える会社
内容:倉庫の予備機、退職者の席、年に数回しか起動しない端末まで新品に載せる。初期費用は大きく、現場は新しい画面に慣れず、結局使われない

項目:全部ESUで延命する会社
内容:動くものは残す、が方針。2年目122ドル、3年目244ドル。後乗りは過年度分も払う。Office 2021は延命できないので、OSだけ延命してOfficeが古いまま残る

項目:切る台と残す台を分ける会社
内容:90日以上使っていない台は更新しない。Windows 11に上げられる日常業務の台は上げる。業務ソフトや周辺機器の都合で動けない必要台だけESU。Officeは実利用者の本数だけMicrosoft 365かOffice 2024へ移す

やりがちな勘違いもあります。「延命すればDXは後回しでいい」「新しいパソコンを買えばAI活用が進む」。前者はOffice 2021が同じ日に切れる事実と合いません。後者は、キーボードが新しくなっても、使わない業務にAIは乗りません。高いのは部品ではなく、仕分けをしないことです。

Windows 365など一部のクラウド環境では、ESUが追加費用なしになる、とMicrosoftは案内しています。ただし「クラウドに全部移せばタダ」ではありません。通信とライセンスを見ずに移すと、端末代が月額に形を変えるだけです。大分市のDX補助金は窓口と期限が別に動いており、パソコン入替と混ぜて「全部出せる」と思わない方が安全です。

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残す・切る・移す。大分の中小企業が販売店の前に書く一行

判断は製品名より先に、台数の内訳です。社内で紙一枚に、次の四行だけ書いてから見積を取ります。

1. 切る台:直近90日ログインがない、予備、退職者、用途不明
2. 上げる台:Windows 11の要件を満たし、毎日使う通常業務のパソコン
3. 延命する台:検査装置・専用ソフト・周辺機器の都合で、今年はWindows 10のまま必要な台。ESUはここに限る
4. Officeの本数:Office 2021が入っている台と、実際に使っている人。使っていないライセンスは更新しない

「上げる台」は、TPM 2.0や対応CPUを満たせば無償アップグレードできることがあります。満たさない台を全部新品にする必要はありません。工場や受付の固定端末、クラウド側で処理できる業務は、無理に高性能なAI PCへ寄せない方が総額は下がります。「延命する台」は保険です。3年フルで残す前提にすると、新品を5年使う費用と大差なくなります。期限を切って、ソフト改修や周辺機器の代替が終わるまでのつなぎ、と決めてください。

Office側は、Microsoft 365(サブスク)か、買い切りのOffice 2024かが現実的な分岐です。Copilot付きの上位プランを「AIだから」で全員に配ると、また使われない月額が増えます。まずはセキュリティ更新が続く版へ移し、生成AIは使う人と使わない業務を分けてから足す、の順です。会社が把握していない個人アカウントで文章を作っているなら、移行と同時に入力してよい情報の線も引いてください。

今日やること(3分):次の□を、部署名と台数が浮かぶ粒度でチェックしてください。空欄がある項目は、販売店に見積を出す前に埋めるのが先です。

  • 社内のWindows 10が何台か、最終ログインが分かる形で言えるか
  • そのうち直近90日使っていない台を、更新対象から外しているか
  • 法人向けESUに入っているか、入っていないかを区別できているか(個人向けの無償延長と混同していないか)
  • 10月13日以降もWindows 10で残す必要台に、業務ソフトか周辺機器の理由が一文であるか
  • Office 2021が入っている本数と、実利用者数が一致しているか
  • 見積の中に「使わないAI機能」「全台同一の新品」が含まれていないか

コラボの壁打ちでも、最初に聞くのは「どのパソコンが欲しいか」ではありません。「何台を切れて、何台を必ず残すか」です。そこが言えないまま一式更新に押印すると、高く感じるのも当然です。逆に、使っていない台を外し、延命は必要台だけ、Officeは実人数だけにすると、同じ「更新」でも金額の意味が変わります。

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まとめ:一言で言うと、高いのは更新そのものではなく、使っていない台まで同じ見積に載せることです

・10月13日に法人向けWindows 10のESU 1年目が切れ、2年目は1台122米ドル。後乗りは1年目分も払います
・同じ日にOffice 2021は延長なしでサポート終了します。OSだけ延命しても、Officeは別件です
・全部買い替えも全部延命も、使われていない端末とライセンスまで払います。先に切る台を決めてください

次の一手は、販売店への一式依頼ではなく、切る/上げる/延命する/Officeの四行を紙に書くことです。迷うなら、壁打ちでその仕分けだけでも十分です。

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参考:Microsoft Learn「Windows 10の拡張セキュリティ Updates (ESU)」(法人1年目61米ドル、翌年倍額)。同「Office 2021」ライフサイクル(2026年10月13日終了)。